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新しい技術、テクノロジーが本当の意味で普及するには、それを取り入れる会社がみんな必要なスタンダードに合意し、そのサプライヤーもそれを理解することで、本当に役立つ方向に開発を進められる様になりますよね。

 

法整備もそのうちの一つですが、何がいい、何が悪い、テクノロジーの悪用等を防ぐためにスピード感を持って、新しい技術を殺さない形でルール作りは重要です。

 

ドローンとかはいい例だと思っていて、ちょっとルールが厳しすぎるため、まだ日本での普及が海外と比べて遅い気がします。

 

 

AR業界での新基準の設置

AR業界にはすでに、多数企業が参加している業界団体が存在します。

AREA (Augmented Reality for Enterprise Alliance)

は世界で唯一のARのさらなる進歩と導入を目的とした加盟式のグローバルNPOになります。

 

 

AREA HPはこちらから

 

現在加盟しているメンバーはBoschやBoeingなど、世界的な企業やDaqriなどのAR機器メーカー、ソフトメーカーなど合わせて40社程度HPで確認することができますが、これから拡大すること間違いなしですね!

 

ちなみに、加盟するにはいくつかのレベルがあって、

Sponsor
Contributor
Non-commercial/ Academic
Affiliate

 

に分かれています。

1番安いのはAffiliate とNon-Commercial/ Academic で年会費$3000です。

 

詳しくはこちら!

 

さて、今回はこのAREAとUI Labsがコラボレーションをし、製造業や他企業、ARソリューションメーカーや教育機関、政府系団体を含めた総勢65団体でワークショップを開催しました。

 

これからARをビジネスやものづくりで広く使っていくために、ハードウェア、ソフトウェアに期待するスタンダード、基準値を制定しました。

 

この基準に多くの企業が賛同し、業界用語に共通の意味を持たせることで、これがベンチマークとなり、色々な産業で横断的にAR技術が普及するに。AR機器やソフトメーカーは「ここまで作れば、企業に技術が採用される」と目標値設定できる様になりますね。

 

本日はAREAが発表した産業、製造業における、ARハードウェアに期待する機能、使用基準リストを日本語に翻訳し、掲載します。(ソフトウェアの方は後日別途掲載する予定です)

原文はこちらになります‍(英文, PDF)

(*注意*なるべく的確に翻訳をしているつもりですが、専門用語、言い回し等で原文と相違する可能性があります。正式な文言等は原文から読み取っていただく方が良いと思います)

 

ARハードウェアに求める新基準

 

主旨:

この文書の主旨はAR機器メーカーに対して産業側のAR機器に対する期待値を設定、公表することで機器製造、開発に役立て、ユーザーにより良い体験を提供するとともに、ユーザーがその産業にあったソフトウェアを選び、利用することのできる体制を作ることにある。

 

用語の意味:

AR- Augmented Reality (拡張現実)

SME- Subject Matter Expert (各専門家)

Worker- ARハードウェアを使って、ARソフトウェアを利用する人間

User- ARソフトウェアツールを使ってARコンテンツを生成する人間

Administrator- 限定されたARソフトウェアコンテンツを利用するためのアカウントをSMEやWorkerの為に設定する人間

Federation-Active Directory/LDAPを通して承認を行う

 

ARハードウェアの機能基準

 

1: バッテリー

1.1: 一般的な利用法でバッテリーの持ち時間は最低12時間以上である事

1.2: Hot Swap (一度ハードウェアの電源を落とす事なく、利用しながらバッテリー交換をする事)ができるハードウェアの場合は、最低6時間以上の連続稼働ができる事。
1.2.1: バッテリー交換作業時間が5分以内である事。
1.2.2: バッテリー交換は手袋などをはめたままできる事
1.2.3: バッテリー交換は製造工場環境下できる事

1.3 デバイスはワイヤレスである事(バッテリーやプロセッサー、PCなどにテザリングされていない事)

 

2: コネクティビティー (接続基準)

2.1: デバイスは最新の低出力Bluetoothにワイヤレスで接続できる事

2.2: デバイスは最新の低出力Wi-Fi(802.11)にワイヤレスで接続できる事

2.3: デバイスは最新の携帯電話通信スタンダード(GSM)に準ずると好ましい

2.4: デバイスは利用しながら、工場等作業場で人と人とのコミュニケーションを手伝う機能を搭載すること

 

3: 視野

3.1: デバイスは3Dで情報を表現する事

3.2: デバイスは最低でも中心点から85度以上(左右、及び上下)ARコンテンツを表示できる事

3.3: デバイスは自動的にUserのIPD (Inter Pupillary Distance) {瞳孔の間の距離}を測定し、修正する機能を備える事

3.4: デバイスはUserの周辺視野を妨げない事(全方向)

 

4: 搭載するストレージ

4.1: デバイスは最低でも128GBのメモリを搭載している事

4.2: デバイスはメモリの安全性を確保する為、暗号化する事

 

 5: 搭載するOS

5.1: デバイスは何らかのWebブラウザに対応する事

5.2: デバイスはWorkerの認証を必要とする事
5.2.1: デバイスはFederationに対応する事

 

6: 環境

6.1: デバイスは0℃ ~ 50℃で問題なく動作する事

6.2: デバイスは通常の照明、明かるさの中でも読みやすい(認識しやすい)表示ができる事

6.3: デバイスは通常の明るい環境から暗い環境に合わせた表示の制限を1秒以内で行える事

6.4: デバイスはIP64f基準(これが何かは調査中です…すみません…)に記載される環境下で動作する事

 

7: インプット

7.1: 加速度センサー

7.1.1: デバイスは加速度センサーを搭載し、ソフトウェアにゲイズ(目線)と位置情報を送信できる事

 

7.2: ボタン
7.2.1: デバイスはウェアラブル(身に付けることができる)Bluetooth のボタンと接続できる事

 

7.3: 目線のトラッキング
7.3.1: デバイスはUserの目線を意思決定のコマンドとして対応できる事

 

7.4: GPS
7.4.1: デバイスはGPSを使って位置情報をソフトウェアに送信できる事

 

7.5: マウス・タッチパッド
7.5.1: デバイスはBluetooth機能のあるマウスやタッチパッドと接続できる事
7.5.1.1: デバイスは独立した他のデバイスをポインタ等として認識できる事

 

7.6: マイク
7.6:1: デバイスはワイヤレスである事
7.6.2: デバイスは指向性マイクを搭載している事(骨伝導、喉、外耳道マイクを含む)
7.6.3: デバイスは周囲のノイズキャンセル機能を搭載する事
7.6.4: デバイスは安全な位置の搭載する事
7.6.5: デバイス搭載のマイクは0℃ ~ 50℃で問題なく動作する事

 

7.7: 音声
7.7.1: ワイヤレス、もしくは優先で提供できる事
7.7.2: OSHA基準をクリアし、Userの耳栓の役割も担う事

 

7.8: ディスプレイ
7.8.1: デバイスは最低でも解像度1920×1080以上を提供する事
7.8.2: デバイスはフルカラー対応である事
7.8.3: デバイスは120Hzのリフレッシュレートを確保する事

 

8: 安全性

8.1: デバイスは基本的に安全である事
8.1.1: メーカーは安全基準を満たすバージョンと、満たさないものを両方制作、販売する事は許される。

8.2: デバイスは使用しながら、安全装備(ヘルメットなど)が着用できる事。

8.3: デバイスはOSHAやMSHA基準に準ずる事
8.3.1: デバイスは安全を確保するサイドシールドを取り付けられるオプションがある事

 

9: 視覚的トラッキング

9.1: デバイスはARオブジェクトを実世界に、実寸で、マーカーを利用せずに映し出すことができる事

9.2: デバイスのARオブジェクトの表示精度を±5mm以内とする9.3: デバイスはQRコード(5cm四方)のスキャン:最低5フィート(1.52メートル)、正面から±60度の角度からスキャンできる事。

 

10:ウェラビリティ / 着け心地、快適さ

10.1: デバイスは着用時125グラム未満である事

10.2: デバイスとUserの肌との接地面の温度が35℃を超えない事

10.3: デバイスは利用時、処方されたメガネなども併用できる事

 

 

まとめ

参加企業がアメリカに本社を置くところが多いだけに、安全基準等は米国のものをベースとしている部分が多いですが、AR機器を産業用として取り入れる事を考えた際の採用要件は少しクリアになったのではないでしょうか。

 

上記要件をすべて満たすにはまだ技術的進歩、小型化、軽量化が必要ですね!

 

ソフトウェアバージョンもあるのですが、役に立ちますかね?

案外訳すの大変だったので、ソフトバージョンも見たい!って人はコメントください!

 



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